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長いお別れにむけて

春の雨が起き出すまえに

電車を降りるとむせ返るような雨のにおいがして、思わず天井を見上げた。ホームの白い明かりはなんだか病院みたいで、いつかの記憶が引きずりだされる(あれはわたしが中学生になったばかりの病院で、そのときは気取って『罪と罰』を読んでいた)。雨は降っていなかった。はちきれそうなほどの濃厚なにおい、春のにおいだなあと思う。春の雨の予感ってどうしてこんなにわくわくするのだろう? 多分わたしは今浮かれている。まだ少し冷たい夜風と春の雨の予感めいたにおいで。そういうところがいつまで経っても子供なのかもしれないけれど、いつまでだって、こういうことを忘れずにいたいとは思いませんか。




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