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長いお別れにむけて

雑記

数えるくらいしか写真が残っていない。遺影にする写真もあるのかどうか怪しい。カメラを向けられて、そこでにっこり笑うのが、昔から苦手だ。父の大層立派なカメラを向けられて、ほら、×××、笑ってごらん、と声を掛けられて、ぎこちなく笑う。でも笑えていない。居辛いなあ、って顔をしている。友人の撮ったいくつかの写真のうち、自然に笑っているものも少しはあって、遺影にするならそれがいいなあと思っている。その写真のなかでわたしは、へちゃっと笑っている。海に足をつけて、観覧車を背景にして、友人と並んでいる。



どこにいてもそこに自分の場所がない気がしている。何をしていても満足感がない。わたしだけが台本をもらえないまま、舞台に上げられて、物語が進行し続けているような。どんな顔をしたらいいのか。どんな風に言えばいいのか。わからない。狭いアパートの一室で誰にも見せない正体を曝しているときだけが安心できる。お面を被って生活できたらいいのにと思う。誰の目も見たくないし、誰にも目を見られたくない。誰とも話したくないし、誰にも会いたくない。ずっと猫と一緒に丸まって寝ていられたらいいのになと思う。たぶん思っていたよりもずっと疲れている。何かを新しく始めるだけの元気がない。
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手羽先700
性別:
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