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長いお別れにむけて

およそ2時間の空白

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およそ2時間の空白

唐突に2時間の空白が出来た。どうしたものか。ある部分ではよく知っている、でも違う部分ではまだまだ未知である街をぶらつく。しかし今日の行き先はやはり「いつも通り」になる。冒険探検をするには2時間では短すぎる。


裏通りから、よく行く古書店へ。真っ先に最近入荷した書籍をざっと眺めて、それから文庫の「う」の場所へ。内田百閒の随筆、旺文社文庫版をいくつか手にとる。どれも読んだことがあるものだけれど、旺文社文庫版というだけで、また買いたくなってしまう。吟味して『北溟』を「買う本を持つ手(左手)」に持つ。「本を探す手(右手)」で更に棚を探る。



仕事上、思想系の本棚に顔見知りが多い。100分de名著シリーズの「夜と霧」を左手に持つ。フランクルの『夜と霧』自体は、もう何年も前に一度読んでいる。だけれども新訳は読んでいないし、『夜と霧』周辺のこともまだまだ知りたいのだ。



それから、最後に左手に持ったのは岡崎今日の『東方見聞録 市中恋愛観察学講座』である。何も言うことなく、ただただ、わたしは岡崎京子が好きなのです。



それらを購入し、チェーンの喫茶店を覗くも喫煙席は満室のため諦めてあてどなく歩く。そうして、いつも比較的空いている喫茶店へ入る。そこは喫煙席の区別もなく、どの卓にも灰皿が置いてある。珈琲ではなく、シナモンスティックの付いた紅茶を飲みながら、購入した書籍を改めて眺める。笑みがこぼれる。ひとりで、喫茶店で煙草を吸いながら、たまに紅茶をすすって、にやり、とする。気味が悪いだろうな。少しだけかじるように読み、そうして2時間の空白は埋まってしまう。わたしは仕事に出掛けなければならない。少しばかり後ろ髪を引かれる思いで、外へ出る。晴れた空。もう一度外に出る頃にはまっくらくらのくらになっているだろう。そう思うと少しさみしいが、まあ、悪くはないのだ。


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