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長いお別れにむけて

『あなたを選んでくれるもの』

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『あなたを選んでくれるもの』



ブログに読んだ本のことを書くのは随分と久しぶり。高校生の頃は、読んだ本のほとんどをブログの読書録で紹介していたのです。その頃のことを知っている人は、きっともうほとんどいないと思うけれど。




ここに書くのはあくまで「本にまつわるわたしの話」なので、書評を期待している人には向いていません。 ミランダ・ジュライという人の書いたものに触れたのは、大学生の頃のこと。その頃のわたしは新潮クレスト・ブックスの本を好んで読んでいた。本の名前は『いちばんここに似合う人』。その年の印象に残った本の上位、もしかしたら一番の本だった。mixi日記(なつかしい言葉!)で感想を書き散らし、たくさんの人に読め読め言っていたと思う。




そのミランダ・ジュライの2冊目の本(だと思う)は、小説ではなくノンフィクション。写真をまじえたインタビュー集です。フリーペーパーに売買広告を出す人々を訪ね、話を聞くというもの。ミランダ・ジュライ自身の映画製作にまつわる「物語」と、フリーペーパー「ペニーセイバー」に広告を載せ、自分の持ち物を売ろうとしている人々の「物語」が絡まりながら語られてゆく。




彼女の言葉はいつでもヒリヒリする。安易に「共感」なんて言葉は使いたくないけれど、みんななんとなく感じたことのある感情の表現がとてもうまくて、だから、ヒリヒリする。




途中まで、その内容がなんともやるせなくつらいものに思えた。彼女の映画製作がうまくいかなかったり、インタビューに答える人々の持つ「物語」にひそむ重みだとか、老いがもたらすものの悲しみ(こんな言葉では言いたくないけれども)とか、とにかくつらくて。でも最後に出された答えに、思わず泣いてしまった。




老いる、ではなく、歳を重ねるということ。人生について。人間がそれぞれ持っている「物語」について。うまく言えないけれど、すさまじく心を揺さぶられる。多分、わたし自身の状況もそうさせたんだろうけれど。いろいろなことに少しだけ、少しだけれど鮮烈な希望のようなものをかざされたような気持ちになった。 この人の書くものはいつだってそう。




本を読んでいるとこういう出会いがあるから、読書はやめられない。やっぱりうまくまとめられなかったけれど、うまく出来なくても何かを書き留めておきたかったので、あんまり手直しせず載せます。しっちゃかめっちゃかなこの文章を読んでくれた方、ありがとうございます。
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